2005年に起きた、耐震偽装問題発覚の発端となったいわゆる「姉歯事件」。地震などに対する安全性の計算を記した構造計算書を偽造していたこの事件が、大きな問題として社会を震撼させることになりました。
その不正を正し、土木・建設業界が失った信頼を取り戻すことが必要不可欠であるという強い使命感に基づき、ジオサインは設立されました。
以来、地盤調査の信頼性を高め、安全な住まいを提供するという当社の理念は、その事業活動とともに強く息づいています。またそこには、建設現場で働く人たちの労働環境を改善し、安全性の担保と生産性の向上を推し進めていくという思いも込められています。
地盤調査関連企業3社を中心とした共同出資で誕生した当社は、「地下の構造部分は見えないし誰にもわからない」という現実と向き合い、当時から先進的にIoTを導入し、アプリを通じた「可視化・見える化」に取り組んできました。
そして、それを実現したのが、当社開発の主力製品「G-Webシステム」です。地下情報をアプリによって可視化し、さらにそのデータを暗号化してクラウドで管理することで、地盤調査結果の改ざんを抑止する日本初・業界初のシステムとして、お客様に貢献しています。
現在、日本における年間約40万戸の戸建て住宅のうち10万5000戸、累計で53万戸以上の住宅の地盤調査にG-Webシステムが使用されており、5年後にはデファクトスタンダード(事実上の標準)になることが有望視されています。
当社はこれまで現場の声やニーズを傾聴し、顧客の視点に立った製品開発を手がけ、一つひとつ課題や問題を改善・解決することに注力してしました。今後もその路線を継続していきながら、地盤調査で蓄積したデータ・技術・ノウハウを利活用して、住宅全般を視野に入れた新たなビジネスを展開していきます。
その一つが、建物調査です。新築物件の品質検査、さらに完成後の定期検査や現況検査を担うことで、住宅流通の面で消費者の方々が安心して円滑に流通できるマーケットを創造していくビジネスを進めています。
業界の枠にとらわれず様々な企業ともアライアンスを組みながら、不動産の正しい評価と価値を提供する企業として、大きく成長していくことを目指しています。
地盤調査の信頼性を高め、安心して住宅を建ててもらうために開発された「G-Webシステム」。地盤調査と地盤改良工事の実作業を、「いつ、どこで、だれが、どの機械で行ったのか」、詳細データと現場写真を記録してクラウド上で管理することで、現場情報をリアルタイムに把握し、データの不正・改ざんを防止する優れたシステムです。
地盤調査員は自動地盤調査機の調査データをモバイルアプリで直接取得し、サーバーへ送信。Webアプリを介して現場と事務所が地盤調査データを共有することで、業務の効率化と負担軽減、生産性の向上を実現しています。
G-Webシステムを使っていただいている地盤調査会社様からは「労働時間が短縮したのに調査実施件数が増えた」「丁寧で迅速な対応が可能」「労働環境の改善や離職率低下に役立っている」など、高い評価と信頼を獲得しています。
当社が求める人材を一言で言えば、「素直で、明るく、元気な人」です。技術職であれば、新卒で入社したばかりの段階で高度な技術力を求めることはありません。それよりも日進月歩の技術に向き合い、勤勉に習得していく姿勢を重視しています。
社会人としてのマナーやコンプライアンス研修、IoTに関する教育をはじめ、社員の成長を後押しする充実した教育制度を実施する一方で、若手社員に裁量を与えて、個々の「こんなものをつくってみたい」という思いの実現を最大限に支援していくことも、当社ならではの大きな特長と自負しています。
そして、私たちが最も大切にしているスタンスが、「常に物事の先を考える」「想像することをやめない」ことです。社員が互いに想像を深めていくことが、会社成長の最大の原動力と捉えています。